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ふつうは特別

 

今年はいつもと違う夏。 

 

母校が全国高校野球選手権の全国大会に出場してくれたので

甲子園での試合を応援していました。

 

 

全国での強豪校というわけではありません。

県内では強い方だけど、甲子園への出場は数えるほど。

 

一勝してくれれば御の字!いう感じで見ていました。

 

 

 

 

とにかく光っていたのがエースのピッチャー。

 

投げる・打つ、どちらのプレーも素晴らしかったけど

何より私に光り輝いて届いたのは、彼の持つ空気感。

 

ピンチに陥る場面が何度も訪れるのですが

どんな時にも、なんだか癒しを与える表情をしているのです。

 

 

 

同点の9回裏、1死満塁3ボールの局面で

3球連続ストライク三振!

 

次のバッターもライトフライに打ち取って

延長戦に導いてくれた時にはもう、、痺れました!!

 

 

苦しくて苦しくて、

普通なら緊張で強張ってしまいそうな場面でも

表情は硬くなりすぎず、どこか平常心を感じるくらい。

 

尊敬しかありません(というか、もう完全にファンです)!

 

 

 

彼の持つその空気感は、チーム全体にも感じました。

みんなもちろん真剣なんだけど、ピリッとした雰囲気ではない。

 

たとえうまくいかなかった時でも、

自分を責めるのではなく軽やかにベンチに帰ってくるのです。

 

きっと、仲間から責められるようなことはない

安心感から来るものなのかなと思いました。

 

 

 

素晴らしいプレーの数々以上に光って見えたのは

 

リラックスして、仲間を信頼して

全力でプレーできていること。

 

そういう中だからこそ、

これまで努力してきた実力を発揮できたこと。

 

 

彼らの内から輝く人間性、仲の良さ、チームの空気感。

眩しくて眩しくて、すごく感動しました。

 

 

 

 

ホームランバッターが何人もいる強豪のチームは

もちろんすごいと思うけど、

 

大きくなくてもコツコツ打って、次に繋ぐチームの背景に

一人ひとりの輝きやその繋がりが見えた時の感動は

じんわりと大きく、ずっと深く残ります。

 

 

 

 

 

写真に置き換えた時にも、

私はそれに似た感覚を持っているように思います。

 

 

絶景といわれるようなロケーションや

人を驚かせるような "すごい" 写真よりも

"ふつう"の写真が好きなんですね。

 

一見、誰にでも撮れそうと思われるかもしれないけど

実はそうでもなくて、その時その人にしか見えないものが

写っていると思います。

 

 

 

"ふつう" は、たくさんあっても重くならない。

長い時間眺めていても飽きない。

 

ずっとそばに置いておきたいような

穏やかな存在感が好きなんだなぁと、

写真以外のことでも気がつきました。

 

 

 

 

今年は、普段なかなかしないスポーツ観戦の夏。

 

 

甲子園に出場したのが母校であり

その監督や他の恩師も、自分がいた頃のまま

今も率いてくれていることも大きかった。

 

 

大変な状況の中、開催された東京オリンピックには

いつもはTVであまり放映されない好きな競技が

クローズアップされたことや

選手の中に友人がいたり、いくつか縁があったおかげで

いつにも増してスポーツに熱中しました。

 

 

 

コロナや暑さで外に出ることがむずかしい時期だったけど

普段は自分との距離が近くないものからも

多くのことを感じた夏になりました。